SETI@homeクライアントモニタ
Setimon Ver.0.61
○はじめに
このソフトウェアは、SETI@homeプロジェクトによって配信されてくるデータを数値化し、ユーザー間でバトルして、勝ったほうが相手の解析結果を得てsetimonマスターを目指すゲームではない。
ネットワーク上で動作している複数のSETI@homeクライアントの解析状況を、まとめて得るためのモニタプログラムである。
Linux等のUnix系のOSで動作しているマシン相手でも、samba経由でWindowsマシンからモニタすることができる。とにかくパスさえ通れば動作する。
○構成ファイル
setimon.exe Windows95/98/2000/NT用実行ファイル
setimon.cfg setimon設定ファイル
main.c プログラムソース(メイン)
setimon.c プログラムソース(実際の処理)
setimon.h プログラムソース(同ヘッダ)
sub.c プログラムソース(汎用関数)
sub.h プログラムソース(同ヘッダ)
makefile Unix系GCC用Makefile
readme.txt setimonドキュメント(このテキスト)
gpl-2j.txt GNU一般公有使用許諾書(JISコード)
ファイルはsetimon.cfg以外はすべてMS-DOS形式である。
setimon.cfgはunix形式である。このままMS-DOS,Unix双方で使用可能。
○動作
複数のSETI@homeクライアントの解析の進捗率、その他の情報を標準出力に表示する。
○実行
《 Windows95/98/NT 》
ネットワーク機能はOSに依存している。
Windowsの場合は、SETI@homeクライアントのあるフォルダを共有設定して、パスを通す必要がある。同様にUNIXの場合はNFSマウントを行う必要がある。
setimon.cfgにホスト名(任意)と、参照するstate.sahの位地をフルパスで記述する。
ex)----
cliant_1 ¥¥wsnb1013¥hayasita¥seti1¥
cliant_2 m:¥user¥hayasita¥seti¥
ex)----
同梱されているsetimon.cfgに、作者の使用している例が記述してあるので参考にしてほしい。
コマンドプロンプト上で、
>setimon
と実行する。
実行結果は標準出力に出力される。
《 UNIX 》
適当なディレクトリにソースファイルと makefile を展開する。
コマンドラインから
>make linux
とすることで、実行ファイル setimon が作成される。
setimon.cfgを、Windowsの例に従って作成する。
>./setimon
で実行結果が標準出力に出力される。
コンパイルはLinux 2.0.36(Plamo-Linux 1.4.4)とSunOS5.6(Solaris)上のGccで確認した。
○オプション
コマンドラインから、以下のオプションを与えることができる。
-time TIME
TIME秒ごとにクライアントモニタの表示をリピートする。
-help
オプションについてのヘルプ表示を行う
クライアントモニタは行わない。
-host HOSTNAME
setimon.cfgに記述してあるクライアントのうち、HOSTNAMEで指定されたクライアントの内容のみ出力する。
-totaltime
計算修了までの総プロセスタイムを表示する。システムによっては実時間とは異なる。
-endhour
計算修了までの残り時間を表示する。システムによっては実時間とは異なる。
-spike
ユニットの解析情報のうち、Spikeを表示する。
-gaussian
ユニットの解析情報のうち、Gaussianを表示する。
-state
SETI@homeクライアントの実行状態を得る。
・計算待ち Data_Calculation_wait
・計算中 Data_Calculation
・計算完了 Data_Calculation_completion
・送信中 Data_Sending
・受信中 Data_Receiving
・データ無 Data_nothing
-version [ON|OFF]
ON setimonのバージョンを表示する。
OFF setimonのバージョンを表示しない。
指定の無い場合は ON とする。
オプションは複数を同時に与えることができる。
複数のオプションを指定した場合のクライアントモニタの実行は、最後に指定されたオプションの動作に従う。
○著作権・使用条件・その他
本プログラムは林隆博が著作権を有する。
ハッカー(hacker)=犯罪者 と考えている人の利用、クラッカーでありながら「ハッカー」を名乗る者の一切の使用を禁止する。
「ハッカー」という名誉ある称号が、目立ちたがりの犯罪者と、コンピュータ文化に無知な者のために誤用され、無責任なマスコミによって広がっている。
作者はこの現状を、とてもなげかわしいことと考えている。
インターネット上で合意されている「ハッカー」と「クラッカー」の定義は、RFC(Request For Comments)番号1983によって定められたものである。
このRFC1983は「インターネットの技術標準を提案する際には必ず参照すべきもの」と位置付けられた文書である。
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RFC1983: I G. Malkin, "インターネットユーザー用語集(Internet Users'
Glossary)", 08/16/1996. より抜粋
ハッカー
システム、特にコンピュータやコンピュータネットワークの内的なは
たらきを深く理解することに喜びを覚える人。この語は正しくは「ク
ラッカー」と呼ばれるべき蔑視の文脈でしばしば誤って使われる。ク
ラッカーも参照のこと。
クラッカー
クラッカーとはコンピュータシステムに権限を持たないのにアクセスし
ようとする人物である。これらの人物はしばしばハッカーとは対照的に
悪意を持っており、システムに侵入する多数の手段を思いのままに使う。
ハッカー、コンピュータ緊急対応チーム(CERT)、トロイの木馬、ウィ
ルス、ワームも参照のこと。
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上記に該当しない者の使用においては、本文と矛盾しない限りすべて GPL に準拠する。
このプログラムは、SETI@homeクライアントプログラムが作成するstate.sah(txt)の情報を読みこむ動作をする。SETI@homeクライアントプログラムはこのような外部からの操作を受け付けるようには作られていないと思われるので、何らかの障害が発生する可能性がある。
一般公開前のバージョンでのβテストや、起こりうる事態を想定したテストプログラムでの評価の結果、現在までに障害は発生していない。
しかし、SETI@homeクライアントプログラムの動作内容が不明であるため、完全であるとは言えない。
○履歴
1999.08.04 v0.1 最初の公開。Team Yellow Dwarf内でのテストバージョン
1999.08.27 v0.2 -timeオプションの追加
1999.09.09 v0.3 -timeオプションの指定方法を変更
-help、-versionオプションの追加
オプションエラー処理の追加
画面表示を少し変更
一般公開
1999.09. v0.4 seticontVer.0.1αに同梱
-hostオプションの追加
-totaltimeオプションの追加
-stateオプションの追加
-versionオプションの仕様を変更
ソースファイルを分割
2000.01.26 v0.5β SETI@homeクライアントVer.2.xに対応
2000.01.28 v0.5β2 -stateオプションがSETI@homeクライアントVer.2.xで正しく動作しない不具合を修正。
2000.02.25 v0.5β3 -endhourオプションを追加
2000.02.25 v0.5β4 -spikeオプションを追加
-gaussianオプションを追加
2000.03.07 v0.5 v0.5正式版
Unix系のGCCでコンパイルできるように修正。
Unix用Makefileを追加
2000.10.07 v0.6 SETI@homeクライアントVer.3.0に対応
v0.61 Linuxで、未解析のユニットの解析率を誤認する不具合を修正
○謝辞
state.sahの内部情報については、Yasuhiro Arakawa氏のInformation for Working Unit(http://member.nifty.ne.jp/spiegel/tools/i4wu.html)を参考とさせていただいた。
Team Yellow Dwarf(http://www.ufg.org/junk_yard/setiathome/)の有志の方々には、問題のある可能性のあるバージョンの試用や、機能についてのアドバイスをいただいた。
各氏に感謝いたします。
林 隆博 hayasita@na.rim.or.jp
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Copyright(c)1999 Takahiro Hayashi
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