「投宮刑に刑期はない」 テーオ・スレベンスは、その言葉と共に、拘置所 の奥の狭い部屋から深い縦穴へと送り込まれた。 「ギャルナフカの迷宮」、それは労役刑より重く、 死刑よりは軽い刑罰として、反社会罪に問われた囚 人が送り込まれる刑場の名だ。 天井一面に発光する昆虫がひしめき合い、地下数 キロ四方に広がる迷宮。そこに送り込まれる囚人に 手渡されるものは、たった一枚の地図だけ。 ある者は飢えて倒れ、ある者は絶望に自ら死を選 択し、そしてまたある者は飢餓を満たすために他の 囚人を喰らう。 社会から隔絶された暗闇の中で、テーオはいかに 生きのびたのか―― 日本SF界の俊英・小川一水が残酷に、そして限 りなき愛情を込めて紡ぎ出す傑作冒険小説!
オフセットA5サイズ |
著者:小川一水 |
表紙デザイン:東2 |
総項数:52ページ |
価格:500円 |
発行:Progressive |
発売:ジャンク・ヤード |
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